【1号】同窓会準備会報告/山下英男
昭和31年5月の同窓会懇親会の席上、同窓会の組織を作ることが発議され、ただちに準備会を組織し次の32名の委員を委嘱して検討を開始した。
その間、昭和31年5月15日(火)、6月26日(火)の2回の会合を開き、同窓会発足の準備を取りあえずの事業につき協議を行った。同窓会の発足するまでには当然若干の資金が必要であるのでこの調達方法が問題となったが便宜上準備会の責任において会費の徴収を行うこととし、特に有志会員にあらかじめ終身会員の納入を願ってこれを資金にあてることとなり直ちにこれを資金に当てることとなり直ちにこれを実行に移した。幸い同窓会諸兄の御理解ある御協力により無事発足に至ったことは感謝にたえない。また従来電気工学教室で発行していた卒業名簿が古くなりその改訂が各方面から要望されており、同教室においてもある程度改訂の準備が進んでいたので、これを準備会が引継いで新名簿の発行を行うこととなり、昭和31年11月に完成、会費を即納下さった会員におわかちした。
一方同窓会の組織については各方面の御意見を参考として十分に検討を行った結果、理事会制をとることとし、また会の性質上あまり固苦しいものとせず簡素にして機動性のある規則にすることを方針として後に示すような会則の案を作製した。その結果幸いにして設立総会の御承認を得ることができ同窓会は無事発足した。なお会則により各卒業クラスより原則として1名宛の評議員を選出することとなっているが、これは便宜上準備会において候補者を選定し総会において承認を得た。
また設立総会の際の御委嘱により、正式に理事会が設立するまでの御世話を準備会で行うこととなったため、去る6月理事の選挙を行った。理事は評議員会の選挙によることになっており、候補者の選定は準備会で行い書面をもって評議員各位の御投票を願った結果、下に示す各氏が御当選になり、7月13日(土)第1回の理事会が開催された。ここに準備会は任務を終了して解散することとなったが、この間事務上の不行届きも多く会員諸兄に御迷惑をかけた点も少なくないと思われるが、幸いに皆様の御援助によりここまで来り得たことを心より御礼申し上げる次第である。
1.目的および事業
(1)本会を東大電気工学科同窓会と称する。
(2)本会は、会員相互間の親睦をはかると共に、東京大学電気工学教室との連絡を緊密にすることを目的とする。
(3)本会は、右の目的を達成するために次の事業を行う。
(イ)懇親会の開催
(ロ)名簿の発行
(ハ)会報の発行
(ニ)その他右の目的を達成するために適当と認めた事業。
2.会員および会費
(1)本会の会員は、東京大学工学部(第一および第二を含む)電気工科学を卒業した者および東京大学大学院数物系研究科電気工学専門課程を修了した者とする。
(2)会費は年額二百円とする。ただし一時に五千円を納入した者には、爾後の会費を免除する。
3.組織
(1)本会は、年1回の総会を行う。
(2)本会には、次の役員を置く。
(イ)理事会1名
(ロ)理事12名(内、1名理事長、1名常務理事)
(ハ)評議員若干名
(二)幹事若干名
(3)理事は、本会の運営にあたり、理事長がこれを統括する。理事は評議員会の選挙により、会員中よりこれを定め、理事の互選により理事長を定める。
(4)評議員は、本会の運営に関して理事に助言をなし意見を述べる。評議員は各卒業クラスにおいて各1名を選定する。ただし卒業生の現存者が10名以下のクラスにおいては、評議員を出さない場合がある。
(5)上の他理事会は若干名の評議員を指名することができる。
(6)幹事は、理事の命令により本会運営に必要な事務を司り、理事会が会員中よりこれを指名する。
(7)役員の任期は、2年とし同一役員に引続き6年を越えて重任することはできない。
4.事務所
(1)本会は、東京大学工学部電気工学教室内に事務所を置く。
(2)必要に応じて若干の事務職員を置くことができる。
5.資産および会計
(1)本会の運営は次の収入をもってまかなう。
(イ)会費収入
(ロ)寄付金
(ハ)その他
(2)本会の会計年度は、4月1日より翌々年3月31日までとする。
(3)本会の収支は、会計年度の末日に決算し、その収支決算はその年の総会に報告する。
以上
-理事、評議員-
渋沢元治
常務理事
阪本捷房理事
丹羽保次郎、星合正治、梶浦浩二郎、山下英男、木野二郎、
沢井善三郎、法貴四郎、岡村総吾、朴木実、青木波麿顕
幹事
滝保夫(庶務)、柳井久義(会計)、尾佐竹徇(会報)、
山村昌、安達芳夫(名簿)
評議員(卒業年度)
太刀川(明35年)、益田(37)、米沢(39)、百田(40)、清水(41)、
八木(42)、大星(43)、岡部(44)、安川(45)、抜山(大2年)、
向山(3)、瀬藤(4)、及川(5)、別宮(6)、野口(7)、
大山(8)、高井(9)、尾本(10)、玉置(11)、井上(12)、
高橋(13)、駒井(14)、小林(正)(15)、駒形(昭2年)、篠原(3)、
宮本(4)、荒川(5)、高木(6)、岡埼(7)、中路(8)、
安部(9)、吉山(10)、河野(11)、大来(12)、青野(13)、
山川(14)、藤波(15)、三宅(正)(16.3)、百田(16.12)、新井(17)、
森(18)、栗冠(19.1)、丹羽(19.Ⅲ)、矢板(20.I)、野村(20.Ⅱ)、
大山(21.I)、長田(21.I)、田宮(22.I)、高原(23.I)、浜田(23.I)、
猪瀬(23.I)、関口(24.I)、有働(24.I)、林(友)(25.I)、鴨井(25.I)、
都甲(26.I)、黒川(26.I)、元岡(27)、東口(28旧)、宮川(28.新)、
菅野(29)、沢田(29分校)、秋山(30)、戸田(31)、田中(32)
<1号 昭32(1957)>