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  • 油絵展示会の変遷/大橋康隆@クラス1955

    今年は正月から2月にかけて油絵の制作に追われてしまった。


    会社勤務中は、納期に追われる毎日であったが、定年になって自由になり解放されて喜んでいたが、いつの間にか昔の状態になり驚いている。年令と共に、状況変化に素早く対応する能力が著しく低下していることに気が付いた。

    2月2日~2月8日までは、有楽町交通会館の2Fギャラリーで本明会展があり、これは従来通りで、P10号の「スイス湖畔の城」(油絵1)を出展した。実はこの油絵は、2003年の新構造展に出展して、初めて画集に掲載された作品(油絵2)と同じ城であるが、反対側から撮影した写真をもとに作成した。以前の油絵は、背景の空の面積が多すぎて単純になってしまったが、今回は背景のまばらな山林を描くのに苦労した。2003年頃は、会場が有楽町交通会館で交通の便が良く、岡山朝日高校同期の女性達が5人程鑑賞に訪れてきて、鑑賞後は裏の銀座で昼食をとりミニ同窓会を楽しんでいた。大久保先生から「君は女性客が多くていいな。」と冷やかされていたが、「若い頃にもてればよかったのですが。」と答えていた。しかし、80才を過ぎると、彼女達も次々転倒などで足腰を痛め、来られなくなってしまい残念である。

    $00A0油絵1 2014本明会展.jpg $00A0油絵2 2003新構造展.jpg 油絵3 2014新構造東京展.jpg$00A0
    $00A0油絵1:2014本明展 $00A0油絵2:2003
         新構造展
    $00A0油絵3:2014
       新構造東京展

    有楽町交通会館には倉庫がないので、原則宅急便は使用禁止で、本人が作品を持参することになっている。ところが、2月8日最終日は雪のため欠席者が多く、懇親会を短縮して、欠席者の作品を荷作りし、宅急便で送り返した。出席者は、自分の作品を持ち帰る羽目になった。溝の口駅に到着して、タクシー待ちの長蛇の行列に並んだが、バスが2台出発した間に1台しかタクシーは帰って来ない。止む無く3台目のバスに乗り、神奈川サイエンス・パークから100m程、足跡のない雪を選んで歩いて無事帰宅した。

    2月19日~3月3日までは、六本木の国立新美術館の3Fで第2回新構造東京展が開催中で、F50号の「スイス湖畔の城」(油絵3)を出展している。本明会展に訪れた新構造展の先生方から、色々貴重な批評を頂き、それを織り込んで修正した。湖面の影とさざ波で遠近を出すのはうまく修正して落ち着いてきたが、鬱陶しい山林を伐採しすぎて不自然になってしまった。2月16日が搬入日であったが、50号では担いで行けないので、業者に依頼した。この日も雪のため混雑するので最終便の6月14日午後3時に引き取りに来ることになっていたが、2時に来たので、山林の樹を増やすことが出来なかった。
    そもそも例年は1月に有楽町交通会館のギャラリーで、新構造春季会員展が開催され、6号の油絵を出展していたので、負担が少なかった。昨年、新構造社が一般社団法人となり、会員数も増えたので、新構造東京展に発展した。名称は東京展であるが、全国から出展している。更に広島県立美術館で新構造西日本展が開催されることになり、9月に上野の東京都美術館で開催される新構造展で入賞すると出展が要請される。私は2008年の第80回記念新構造展でキャンバス青山賞を受賞したので、当分入賞の心配はないと思っている。新構造東京展については、年配の会員から負担が大変という声が多い。画面が2倍になると、労力は数倍以上になる。一筆ですむ建物の窓も、大穴に見えるので窓枠やガラスの影まで手入れが必要になる。抽象画を描く人には負担が少ないのではないだろうか。
    画面の大きさではなく、内容で鑑賞して欲しいと思う。一方、国立新美術館だとハクがついて見に来る人が多いと喜んでいる人もいる。私にとって負担は多いが、最小の大きさ50号で勘弁してもらうことにしている。一方、会期が長いので、普段会えない昔の友人に会うことが出来るので、新しい楽しみができた。昨年は、フルブライト留学生としてハーバード大学で共に学んだF夫人と久しぶりに会うことができたが、ご主人の介護で苦労されているようだ。今年は、興業銀行に勤めていたフルブライト同期留学生と会える予定で、楽しみにしている。

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