プール/斉藤嘉博@クラス1955
記>級会消息 (2012年度, class1955, 消息)
夏も終わり子供たちで賑わったプールもすこし閑散としてきました。
昔、豊島園あるいは向ヶ丘遊園のプール連れて行ってもらったのがとても嬉しかった記憶があります。そのころプールは夏のものでした。歳時記にも夏の季語として載せられています。しかしこのところは春夏秋冬一年中、とくに高齢者で賑わっているのです。私が通っているプールは渋谷区立のスポーツセンターで、25m、6コース。室温は年中ほぼ31℃、水温は30.5℃に保たれています。冬は少し冷たいと感じますがしばらく入っていればけっこう暖かい。
私がこのプールを使用し始めてもう10年以上になりますが、行くと朝からいつも決まったおじいちゃん、おばあちゃんが熱心に歩行の鍛錬を繰り返しています。「あーら、あんたこの頃プールに来る日が少ないネエ。週に3日は来なきゃあダメだよ」と叱られることも。私はこの25mを20往復歩き、その間に3回、ほぼ10分の水中ストレッチングを挟んで正味1時間を一回のプログラムとしています。ストレッチは木原美智子さんが書いた指導書によるもので、水中での腰の屈伸、ねじり、反りなど。その後腰の回転運動を30回、そしてゴルフの素振りよろしく水中スゥイングを40回繰り返します。腰痛のリハビリには大変よい運動になるようで、3年前にはゴルフもパスしましたが、昨今では医者の必要はなくなりました。水中ではほぼ無重力になりますので腰への負担がかからず、とくに高齢者にはよい運動になるようです。足を動かすとその周辺に渦が出来てこの動きがマッサージの役割をしますし、さらに下半身には均等に水圧がかかるのも効果的です。
プールは歩行レーン、競泳レーン、自由レーンと別れていてボードを使った運動、上述のストレッチングなどは自由レーンを使用します。
水中での速歩はけっこうシンドイ運動です。十勝の輓馬レースのように、地上で重いものを挽きながら歩く感じ。プールの深さは浅い所で1m、深い所で1.2m。深い所では浮力が効いて速度は遅くなります。循環濾過のために水流もありますので往復50mでタイムを取りますと、かなりハードに歩いて83秒。ロンドンオリンピックでの100m平泳ぎでの北島選手の結果はほぼ60秒ですから、私の水中歩行の2.8倍の速さで泳いでいることになります。この速さで一往復すると汗をかきます。そして歩いているとどこかで習った“流体の抵抗は速度の二乗に比例する”というベルヌーイの定理を思い出します。83秒をあと3秒縮めようとすると8%プラスの力行が必要になる筈ですが、実際にはそれ以上の力が必要なようでベルヌーイって本当に事実を実証したのかなと疑ってみるのです。速度を調節しながら負荷を細かく、自由に変えることが出来るのは水中運動の魅力です。
このプールでは毎時55分から5分間の休憩が課せられます。体の過度な疲労を防ぐことと休憩時間中のプールの点検が理由です。この間はプールに全く人気がなくなって水面が鏡のように静かになり、とても気分のいい時間。これを眺めていると「水面でどうしてこんなにきれいな平面になるのだろう」と、水の性質に興味が湧いてきます。油のように粘りがなくサラサラとした水。分子の大きさが小さいせいでしょうか。地球は水の惑星と呼ばれますが水の不思議さには全く頭が下がります。一時間プログラムを終えて隅の段をプールからあがると足にずしりと体重を感じ、地球に帰還した宇宙飛行士の感覚をちょっと味うのです。今年はこれまでに52回プールに入っていますが、例年毎年ほぼ70回のペースです。
同じ建物の3階にトレーニングジムがあります。ここにはランニングベルト、ステップマスター(階段を上がる鍛錬用)などエクササイズマシンがあり、日体大卒業のトレーナーがいて個人の目的にあった鍛錬の方法を指導してくれます。私はプール以上にここに腰痛の予防と筋肉の鍛錬のために通っていますがそのお話はまたの機会に。まあ年をとると身体をいつも動かしていることが必要。皆さんもプールの効用に浸ってみてください。
2012年10月1日 記>級会消息
プールで体を動かすといいですね。
私もよくプールに通っています。疲れて今日は止めとこうかと思う時でも、泳ぐと体がほぐれていい気分になります。
私のとこの集合住宅にスポーツクラブが付属していて、サンダルつっかけて出かけ、同じ6コース25mのプールで水中歩行半分クロール半分で30分過ごします。
やはり歩行専門の男女年配者が多いです。泳ぎの上手い人もいて、ゆったりしたクロールで25mを13ストロークで泳ぎます。そのゆったりを真似してがんばってみましたが15ストロークがやっとでした。
コメント by 新井 彰 — 2012年10月2日 @ 09:54