レンタカー/斎藤嘉博@クラス1955
記>級会消息 (2011年度, class1955, 消息)
朝5時半、電話のベルで起こされました。「サイトウさん、車のエンジンがかかったままですよ」
「エッ、そんな筈は、だってここにキーがありますよ。誰かとの間違い?」
「いえ、貴方の車です。このままだとガスがなくなっちゃいますヨ」
「じゃあ、とにかくすぐ行きます」
変だナと思いながら玄関に行ってみると早朝まだ暗いのに何人かのお客さんが出かけるところでした。
「私に電話をくれたのは誰?」「サイトウさん、私についてきてください」と若いベルボーイが声をかけてくれました。一瞬ブレーキが外れて、車が動いてガチャンとう悪夢が頭を過りましたが何事もなく。
「エンジンがかかっているでしょ」私が持ってきたキーでドアを開けると“エンジン停止”のボタンを押して「ホラ、ガスが半分になっちゃった」
なるほど。なぜ??そうか、昨日レンタカープールを出るときにドアキーと別のボタンでエンジンをかけたのだと思い出しました。それを忘れてキーだけを抜いて駐車場をはなれたのが間違い。キーをぬいたのだから当然とエンジンの音に気が付きませんでした。
「それにしてもどうしてこの車が私のだとわかったの?セルフなのに」「レンタカー会社に電話して尋ねたのですヨ。前にも同じことがありましてネ。同じ車種でしたヨ」と。夜中にそれだけの仕事をしてくれたボーイ君にチップをはずんだのは言うまでもありません。先月ハワイ島での出来事でした。
この車、ニッサンのAlthemaですが、なぜドアキーとエンジンキーが別になっているのでしょうか。あとでドアキーを車のソケットに入れて様子を調べてみると、キーをソケットに入れなくてもエンジンボタンを押せばエンジンはかかります。ドアキーを入れないと半ドアやシートベルトの忘れを警告するピーという音はなりません。どのようなメリットを考えてこうした設計になったのか、いまでも不思議に思っています。どなたか同じ車、あるいは同じ経験をもったかたがあれば教えてください。
外国での旅にレンタカーは欠かせません。好きなところにちょっと出かけて、好きなところで停めて。私はハーツのNo.1ゴールドクラブの会員になっていますので、日本で電話予約をすればどこの空港についてもプールの入口に名前と駐車位置を書いた掲示が出ています。その番号の場所に行けばリヤトランクを開けて直ぐに出発できるような車が置いてあるので、なんの手続きも必要なく出発。事故や損傷もなく使っているためか、このところはたいてい数百マイル以下の履歴の新車を、また多くは日本車を用意しておいてくれます。しかし当然毎回車種が違いますから先のような失敗がありますし、また出発時には各種スイッチの位置などに十分に注意しないといけません。
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$00A0 ローガン峠 |
2005年にモンタナ州のグレイシャー国立公園を訪れたときのこと。公園の東口からGoing to the Sun Roadと名付けられた道を走って2000mを超えるローガンパスでロッキー山脈の雄大な展望を楽しんだ後でした。下りの坂はエンジンブレーキが常識。ところがギヤがローにはいらないのです。いやローのギヤが見当たらないのです。さあ大変。エンジンブレーキなしにこれからマクドナルド湖までの坂道を下るなんて考えられません。あちこち探しましたがわからずしまい。ママヨと仕方なくドライブギヤにフートブレーキを併用しながらそっと走り始めました。シューが焼けてブレーキが効かずに谷底に転落なんていう最悪のイメージを想像しながら。5分走っては道端に止めてシューを冷やすということを繰り返しましたが、それでもすこし経つと焦げた臭いが嗅がれて気が気ではありません。やっとのこと下まで降りてホッとしたのでした。その夜ホテルで車の取説を読みましたら、変速稈の下にある二つのボタンのうち下のボタンを押せばそれがローへの変速になることを知りました。上のボタンには気が付いて押すことを試みていたのですが、ボタンが二つあったのに気が付かなかった。峠の上でこの取説を読んでいればよかったのです。車種名は忘れましたが帰りの峠は快適にとばすことができました。
こうして毎回何かの新しい経験をするのですが、そうしたスリルもレンタカーの楽しみのうちと言ってもいいでしょう。昔はアメ車のレンタカーに故障が多かったものですが、近ごろはまず快適。多くの諸兄もレンタカーを利用される機会が多いと思いますが、是非安全で快適な運転を。
2012年3月11日 記>級会消息
海外でレンタカーを利用される方は羨望の的です。山崎兄が「東欧の旅」でドイツからポーランドへ行かれた時も驚きましたが、斉藤さんは海外で常にレンタカーを利用して、自由を満喫されているようですね。
私は免許証は持っていますが、最近は海外どころか国内でも、家内の運転に便乗しています。昔海外出張した時も、夕食時には無線の若い技術者達に便乗していましたが、「帰国後、絶対上司に言わないで下さい。」と釘をさされていました。当時は無線と伝送は競争関係で、上司に知れると大変だったのです。
コメント by 大橋康隆 — 2012年3月12日 @ 20:21
斎藤さんのBlogには感心する事多いが、今度も世界各地で運転を楽しむVitalityに敬服です。私も以前米国でレンタカーで走り回りましたが、殆どが仕事で休暇には年に1回活用する位でした。
グレーシャー国立公園の話から、以前にDenver空港でレンタカーしてRocky山脈からYellowstone国立公園を走った事を思い出しました。US34がRocky国立公園を東西に走っているので、このルートを辿ると雄大な眺望が楽しめます。途中にはミルナーパス(3280m)やフォールリバーパス(3540m)など標高も十分で、当然登り下りにエンジンブレーキは必須。ただギアモードがレバー位置で判るので、切り替えが何処か探すことはありませんでした。近頃はボタンなど進歩も怖い面がありますね。
処で今は仕事も退いて海外旅行は全て休暇なのに、レンタカーをしていない事に気づきました。右側走行はとっさの反応が心配とか理由はあるでしょうが、それならNewZealandは左側で道はよく整備され、車も少ないからドライブには理想的ですがバス移動です。国内では今も頻繁にレンタカーをしているのに、海外では加齢で億劫になったのかとわが身を振り返りました。
それともう一つ、写真の人物は奥様ですか。これも羨ましい話ですが。
コメント by 小林 凱 — 2012年3月17日 @ 21:36
小林さんはよいドライブをされました。ロッキー山脈越えのその道は通過道路として全米一の高所を通る道。最高地点は4,000mを超え、素晴らしい景観を楽しまれたことと思います。高山病は大丈夫でしたか?ワイフは運転をほとんどしませんがナビとしてやく役に立ちます。
コメント by サイトウ — 2012年3月19日 @ 23:07