平城遷都1300年祭の紹介/西道夫@クラス1955
記>級会消息 (2010年度, class1955, 消息)
今、奈良市は平城遷都1300年祭で沸き立っている。平城宮跡にある会場は4月24日にオープン、11月7日に終了するが、開始38日で来場者が100万人を越えた。
これは予想の2倍の由。
1.催しの概要:
1.1.平城宮跡会場:第一次大極(だいごく)殿、朱雀門、平城京歴史館/遣唐使船復原展示、東院庭園、平城宮跡資料館、遺構展示館がある。
1.2.奈良大和路の秘宝・秘仏特別開帳:約40の社寺で実施されている。
1.3.博物館、美術館での特別展:奈良国立博物館の大遣唐使展など。
本稿では平城宮跡会場の概要を紹介する。
2.平城宮跡の場所:
京都駅から近鉄京都線で南へ35km行くと大和西大寺駅に着く。ここから東へ700mの所に平城宮跡がある。平城宮跡は東西1400m、南北900mの空き地のようなもの。地中に色々の遺跡や道具類などが埋蔵されているので、住宅など建てず、現在でも発掘作業が行なわれている。
3.会場の施設:
(1)第一次大極殿:9年前から168億円かけて再現された宮殿である。 写真1は公式ガイドBOOK4~6月表紙の写真で、東西44m、南北20m、地上高27m、直径70cmの朱色の柱は44本あり、中央には天皇が着座された高御座(たかみくら)がある。場所は宮跡の中央北端である。 |
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写真1
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(2)朱雀門:十数年前に再建された。平城宮の正門で、外国使節の送迎を行った。場所は宮跡の中央南端にある。当時はここから幅75mの朱雀大路が南へ4km延びていた由。
(3)平城京歴史館/遣唐使船復原展示:(朱雀門の西側にあり、入場料500円)
●歴史館には中国大陸などとの交流による国づくりなどの展示、遣唐使の歴史解説、往時の壮大な都の姿などを再現した映像を上映する平城京VRシアターがある。中でも素晴らしいのはVRシアターである。前方と両側面で合計5枚のスクリーンがあり、立体的な映像を楽しめる。正にVirtual Realtyである。低空でゆっくり進むヘリコプターの最前席に座った時の映像で、朱雀門の横を越えて、前方に大極殿を見ながら進む。道の脇にある柳の枝が風でゆらゆらと揺れている。景色のあとは歴史の紹介で、12分間ではあるが、当時の姿を想像出来る。
●遣唐使船復原展示は屋外で、甲板の上を歩くことができる。 写真2は公式ガイドBOOK7/8/9月の表紙の写真で、全長30m、全幅9,6m、動力は人力と風力である。写真3は竹で作られた網代帆である。 |
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写真2
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写真3
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●当施設への入場方法を説明する。午前8:50から入場引換券を渡す。20分毎の入場で、1回に150人程入場させる。5月3日の私の体験では、会場のバス駐車場に8:40着、すぐ行列の最後尾に並び、9:10に入場時刻11:20の引換券を入手した。なお、当日の総来場者は69,000人であった。
(4)東院庭園:宮跡の東端に復原された。天皇の宴遊の場である。
(5)平城宮跡資料館:宮跡の西北端にある。出土した遺物、建物の復原模型
などを展示(本施設は以前からあったが、今回、展示等が一新された)。
(6)遺構展示館:宮跡の東北にある。発掘で見つかった遺構をそのまま展示。
4.遠方からの来場:
VRシアターを見るなら、前日に奈良或いは近くに宿泊するのがよい。JR奈良駅近くにはシティーホテルがある。ビジネスホテルは近鉄奈良駅、手前の新大宮駅などにある。なお新大宮駅から朱雀門までは1,5kmなので、歩ける。
2010年6月21日 記>級会消息