平成21年自選10句/井村英一@クラス1955
記>級会消息 (2009年度, class1955, 消息)
私の属する俳句同人誌「藤」では、毎年2月に前年の分の「自選10句」というものを載せるようにしています。
今月号に、昨年の分が載りました。私は19年3月に俳句を始めてから未だ日が浅く、未だよい句は出来ませんが、ご披露します。
私の1年間の軌跡が出ているような気がします。
冬の夜校舎大きな闇の中
布袋尊の腹をさすりて初詣
春疾風雨強き中巨船見る
えごの花一茶の句碑に散りかかる
母の日のよく寝ころびし母の家
日御碕の灯台ましろ夏空に
敗戦日白い御飯が目に沁みる
高原の空我がものと赤とんぼ
悠々と流るる川の芒かな
木の葉散る日毎さびしき庭の隅
2010年3月11日 記>級会消息
自分で俳句は詠めないけれど、読むのは好きです。新聞や雑誌等の中には、勿体ぶって何を云っているのか良く分からない句も、時に見受けられます。
井村兄の句は、素直で好いと思います。白いご飯の句、この10句の中では必ずしもベストではないかも知れませんが、我々世代には身につまされます
コメント by 寺山進 — 2010年3月12日 @ 07:20
前にも井村兄の句に解説(?)を試みたことがありますが(2008/12/29)、「白いご飯」の句は生活感というか実感がこもっていて素晴らしいと思います。
兎に角、あの頃は「白いご飯」は夢のまた夢だった!
コメント by 大曲 恒雄 — 2010年3月12日 @ 11:10