50年会/クラス1975(昭50)
区>会員, 記>級会消息 (2025年度, class1975, 級会)
2025年10月30日(木)午後、29名の仲間が会場のKKR熱海ホテルに集まった。首都圏のみならず九州/中国/関西方面からも参加。実は、2020年の我々45年会は当初KKR熱海ホテルで実施する計画であったが、生憎コロナ禍のためオンラインでの45年会に移行せざるを得なかった。このような経緯があり、幹事会では50年会の開催場所として熱海を第一候補として、ここに決定した。
参加者は部屋に荷物を置き、講演会場に向かった。最初のイベントは恒例の講演会。 最初は「倭国史四題」と題する寺田紀之さんの講演。各種資料に基づき、魏志倭人伝の読み解き、弥生時代の鉄器/鍛冶工房の分布など彼独自の視点/考察で邪馬台国の諸説(北部九州説、畿内説、四国説)を解説した。古代日本列島で日本国が形成されていく過程に立ちはだかる、古代邪馬台国の謎を追いかける彼の熱意と歴史ロマンが溢れる講演だった。
二番目の講演は、大西公平さんの「リアルハプティクスとロボット」。力加減や触った感触<力触覚(りきしょっかく)と呼ぶ>を遠隔に伝え、蓄積して再現する技術<リアルハプティクス>の基礎から応用までを、私たちシニアに分かり易く紹介。ロボットハンドでの遠隔手術、災害時の遠隔ロボット操作など適用範囲は広い。このように基礎的原理をしっかり押さえていけば、日本のロボットも応用を更に広げられそうな夢のある示唆的な講演だった。
講演会の後は、熱海の温泉にゆったり浸かって皆、旅の疲れを取った。夕方6時からは、宴会場で懇親会。まず、50年会の開催を祝して町田俊明さんから乾杯の発声。引き続き、荒川泰彦さんが令和5年度文化功労者に選ばれ、更に第107回の日本学士院賞受賞されたことを皆でお祝いした。
小林洋さんの岩国のご実家「八百新酒造」より差し入れられた銘酒「雁木の鶺鴒(せきれい)」が紹介され、皆でこの純米大吟醸の美酒を有難く頂いた。なお、この雁木の鶺鴒はパリで本年9月に開催された日本酒コンクールで栄えある最高賞 ”Kura Master 2025プレジデント賞” を受賞したとの朗報も加わり、50年会は更に盛り上がった。
その後、しばらくして渡部直也さんから50年会にあわせて進めてきた銀杏会50周年記念文集の状況説明および受賞発表があった。
なお、50周年記念文集<6月〜9月の投稿期間>は、私たちが卒業後半世紀を振返り、テーマは思うところを何でも自由に記述し、これを私たちの限定共有サイトで掲載したもの。これまで31編の寄稿があり、この中から銀杏会賞一席、二席、三席、佳作を事前にクラスメートによるWeb投票を済ませた。懇親会で初めて、投票結果を発表し、賞金授与する運びとなったものだ。
こうして宴会も活況のもと進み、中締めを迎えた。
その後、宴会部屋に指定された二部屋に分かれて二次会をスタートしたが、二次会の食べ物や飲み物は寺田紀之さんが準備して車で運んできてくれた。こうして、二次会もそれぞれの部屋で盛り上がり、話しは尽きなかったが、夜10時半過ぎには自然解散となった。
翌朝は、朝風呂に入ったり、7時15分から9時までのバイキング形式の朝食を食べたり、自由に過ごした。その間、幹事は大事な仕事。フロント受付に向かい、かかった費用の請求を受けて、その場で指定された口座に振り込みを完了した。最後に部屋に忘れ物がないか幹事がチェックして、参加者がホテルを去るのを見届けた。この後、観光に行く人、帰宅する人など三々五々解散となり、50年会はめでたくお開きとなった。
50年会の開催に向けた検討会(飲み会?)を何度も重ねてきた日数に比べ、50年会は一瞬のことにすら思える一泊二日であった。
(文責:町田俊明)




