日本の世界遺産と法隆寺探訪/西道夫@クラス1955
記>級会消息 (2008年度, class1955, 消息)
日本の世界遺産全体を紹介し、合わせてこの正月訪れた法隆寺界隈探訪結果をリポートする。
1.日本の世界遺産
ユネスコに登録された日本の世界遺産は以下の14件である。(北から順に)
( 1)知床 ( 2)白神山地
( 3)日光の社寺 ( 4)白川郷・五箇山の合掌造り集落
( 5)古都京都の文化財 ( 6)古都奈良の文化財
( 7)法隆寺地域の仏教建造物 ( 8)紀伊山地の霊場と参詣道
( 9)姫路城 (10)石見銀山遺跡とその文化的景観
(11)広島の平和記念碑(原爆ドーム) (12)厳島神社
(13)屋久島 (14)琉球王国のグスク及び関連遺跡群
2.法隆寺地域の仏教建造物(※印は国宝)
西院伽藍※、大宝蔵院、東院伽藍※(以上有料)、
南大門※、西室三経院※、西円堂※、東室聖霊院※、食堂※、東大門※、その他多数の建造物がある。
3.法隆寺探訪結果
松並木の参道を北に向かうと、南大門がある。ここを通って上記3カ所用の入場券を買う。正面の廻廊(1辺100m程)が西院伽藍で、中門から入る。正面の五重塔※(我が国最古)、金堂※の形は実に美しい。
大講堂も見てから廻廊を出、東へ100m、北へ100m行くと、平成10年に落成した大宝蔵院がある。ここは1辺50m程の廻廊の形で、東西の廊下部分が宝殿(ここに玉虫厨子)、北辺が百済観音堂(ここに百済観音像)である。建物自体が新しく、エアコンが効いて、ゆっくり観賞できた。ただ玉虫厨子は既に色あせて光りの反射が全く無かった。20年程前に見た時は玉虫の羽の色がかすかではあるが見えたのだが。なお昨年完成したレプリカは恐らく東京の法隆寺展に出ているのではないか、と思う。
大宝蔵院を出て、南へ100m、東へ50m行くと国宝の東大門がある。
くぐって更に東へ200m行くと四脚門(重文)があり、これが東院伽藍の入口である。
東院伽藍は聖徳太子の遺徳を偲んで天平11年(739)に建てられたもので、その中心に夢殿がある。
ここに聖徳太子等身の秘仏救世観音像がある。
法隆寺には1122体の仏像があり、この内107体が国宝とのこと。世界遺産は建物だが、私にはやはり仏像が素晴らしかった。
4.その他
今回は法隆寺拝観の後、東隣の中宮寺に入った。中宮寺は聖徳太子の御母穴穂部間人(あなほべのはしひと)皇后の御願により創建された尼寺で、飛鳥時代から1300年も法灯を続けている(日本ではここだけ)。
本尊は如意輪観音である。この像のお顔の優しさは数少ない「古典的微笑」の典型として国際的にも高く評価されている。久し振りの対面だが、本当に美しい像であった。
5.各位にお願い
今後もし日本の世界遺産を訪問されたら、最近の状況をブログで紹介下さい。
平成21年2月8日
2009年2月23日 記>級会消息
何年か前に法隆寺は訪れたが、ただ単に見た、と云うだけに終わってしまった。西兄のレポートを読んでそれが良く分かり、勿体ない事をしたと思う。
次は本レポート等を事前勉強の上、是非再訪したい。
コメント by 寺山 進 — 2009年2月24日 @ 15:16