• 最近の記事

  • Multi-Language

  • クラス1978(昭53)

    【スペインに足止め/小林岳彦】

    4/14-17(2泊4日)の最短日程で、バルセロナで開かれた学会に出張したところ、アイスランドの火山噴火による空路閉鎖により、当地での篭城を余儀なくされています。そういえばブログ担当だったので、年賀状以外には久しぶりに(2008年8月のトルコ便り以来)、実況を書き込みます。ちょっと冗長ですが、お許し願います。

    ——————-

    以下、勤務先や自宅に送ったメールから:

    ●足止め1 (2010年4月16日)

    報道されていると思いますが、アイスランドの火山爆発の影響で、ヨーロッパの多数の空港が閉鎖;帰国便経由地のパリ・シャルルドゴール空港閉鎖;予約便の16日JAL406(パリー成田)は運休です。15日夜までに全欧で5000便に影響が出ているとのことで、混乱が続いています。いつ回復して帰国できるのか分かりません。

    現在、予約可能な唯一の帰国便は、4/18発、モスクワで1泊して4/20に帰着するものですが、エコノミーで片道50万円もする上に、これとて運休のリスクなしと言えないので手が出ません。ヨーロッパ全体で予約・運行システムが麻痺しているようで、ドバイやカイロ経由便は予約できません。ホテルのネット環境は劣悪で、昨夜はメール送受信ができませんでした。

    (後略)業務連絡

    ●足止め2 (2010年4月17日)

    本日はいったん空港に行きましたが、運行再開の見通しなく、これまで2泊したホテルに電話予約を入れ直して戻ってきました。アメリカやモスクワ廻りでの帰国も考えましたが、どうにか飛んでいる2-3社の窓口には長蛇の列ができていて、並ぶ気力が失せました。空港のロビーは難民キャンプ化し、無線LANは混雑で使えないようです。

    状況がどうなるか誰も分からない状況です。第2次世界大戦以後、民間航空にとって最悪の事態だそうです(ということは史上最悪)。16日は17,000便が欠航したとのことです。

    JALの欧州コールセンターにずっと電話をし続けていて、さきほどやっと繋がりました。4/16に続き、4/17便も欠航が確定したとのことです。早くても4/18発、4/19帰国になります。もっと後になるかも知れません。陸路での脱出もきわめて難しいようです: ①国際運転免許証を持っていないので、レンタカーは不可。もし持っていたとしても、各地のレンタカーはほとんど出払ったとのこと;②鉄道各社は増発を重ねているが、全て満席とのこと。

    疲れましたが、意気は消沈していません。 

    ●足留め続く (2010年4月18日朝)

    4/18も欠航が決まったので、帰国は早くても4/20になります。4/20の英論ゼミと研究室打合せは中止になる公算大です。もし(考えたくないですが)4/20も当地に居るようであれば、skypeでやろうと思います。

    報道を見ていると、そもそも火山灰の発生が止まっていない上に、足止めされている旅客が多いので、平常に戻るには相当の時間がかかると予想されます。

    (後略)業務連絡

    ●足留め続く2 (2010年4月18日昼)

    考えてみたら、モスクワ経由はヴィザを持っていないので、不可能でした。陸路ローマへ脱出することを考えて、列車かバスを予約しようとしてできずにいたのですが、本日4/18はローマ空港も閉鎖になったため、ローマに進出しないで結果的に正解でした。

    バルセロナ空港は閉鎖に等しく、海路でアフリカあるいはイスタンブールに行くのも、陸路リスボンから米国廻りも、困難なわりにはリスクが大きく、現時点では止めておきます。

    KLMとルフトハンザは試験機を飛ばして、検査の結果、飛行に問題なしと当局に主張しているそうですが、なかなか空路再開とはならないようです。4/19も空港閉鎖は続く模様で、帰国は4/21以降になる公算が大となってきました。

    湯沸かし器が部屋になかったりして不便をかこっていますが、市民生活は平静で、安全は確保されています。ガウディの装飾過多の建築を好まないので、市内観光にはあまり興味が沸きません。

    かなりむきになって?早期帰国の可能性を探っていましたが、もう少し呑気に構えていたほうが結果的にはよいかも知れません。授業、会議、投稿などの日程は気になりますが...

    ●足留め続く3 (2010年4月18日夕刻)

    Aviancaという航空会社の、バルセロナ発ボゴダ(コロンビア)経由ニューヨーク行きの明日4/19の便が予約できることが分かりました。19時間近くかかります(4/20以降だと3ホップで約30時間)。ニューヨークまでたどりつけば、あとは14時間のフライトで4/21に帰国できます。

    鉄道とバスは4月中は予約が一杯になったらしく、これが最も早く帰国できるルートだと思います。全部エコノミークラスでも合計50万円と高いですが。

    ・・・と書いていたら、バルセロナ空港は本日閉鎖され、上記Avianca便も飛べなくなりました。幸か不幸か、コロンビア経由は経験せずにすみました。

    残るは、タクシーでマドリッドまで出て(20万円?)米国廻りですが、マドリッドから米国直行便はほとんどないようです(売り切れ?)。

    こんなことに時間を費やさずに、原稿を書けと、本屋から言われそうです。しかし、資料は持ってきていないし、帰国手段の追求以外には手がつかない精神状態です。

    日曜日は一般店舗だけでなくスーパーも休みになることを知らず、本日は困りました。ごく一部のファストフードしか開いていません。

    コメントはまだありません »
    Leave a comment

    コメント投稿後は、管理者の承認まで少しお待ち下さい。また、コメント内容によっては掲載を行わない場合もあります。