現役学生より~今年の学園祭活動のご報告
区>キャンパス, 記>寄稿 (2010年度, class2012)
今年の4月に進学しました、電子情報工学科3年生(クラス2012予定)の西田祐木と申します。この場をお借りして、現役学生の活動を報告させていただきます。
現在の三年生は、私を含め平成生まれが本格的に入った学年であり、更に三号館で最後の電力実験を経験した節目に当たる世代になります。今は休み時間に三号館工事の様子を見つつ、振動を時折感じつつ生活しております。また、同窓会の先輩方には、工場見学等の場でお世話になっております。
経験されて馴染み深い先輩方も多いと存じますが、電気系の三年生は例年五月祭で、研究室のご協力をいただいて学科展示を行っております。今年は5月29、30日にあり、
- 擬似3D映像によるゲーム+顔画像認識によるアート(山崎研のご協力)
- 音声処理技術による歌声変換(峯松研のご協力)
- 地雷探知機を使ったゲーム(廣瀬明研のご協力)
- LED照明を使った可視光通信(杉山研のご協力)
- 高電圧雷実験(日高・熊田研のご協力)
のデモンストレーションを行いました。2日間で700名程のお客様にお越しいただきました。
また、今年は駒場祭(11月21~23日)にも出展しました。こちらは五月祭とは異なるアプローチで、有志の学生が企画を持ち寄り、
・駒場キャンパス全体を使った、QRコードによるクイズラリー
・Twitter bot(文章を自動生成してつぶやくシステム)の展示
・スマートフォンから操作できる鉄道模型の展示
・LED照明を使った可視光通信体験(五月祭と同じ)
を行いました。キャンパスにあるクイズが宣伝効果を果たしたこともあり、平日を含めて3日間で来場者は約1000名に達しました。
私にとって学園祭での活動は、多くの仲間ができた非常に大切な経験でした。電気系には規模の大きさから様々な学生がいて、今は刺激を受けながら生活を楽しんでいます。まだ卒業まで一年以上ありますが、このようにしてできたつながりをより強くして、同窓会の活性化へお役に立てればと考えております。簡単なご報告ですが、今の学生にご関心を持っていただければ幸いです(来年の五月祭は5月28、29日です)。お読みくださった皆様、ありがとうございました。
皆さん今日は.昭和34年弱電/通信専修の河野です.
5月祭のご報告,大変に嬉しく拝読ました.駒場まで遠征して来場者1000名とは素晴らしい成果ですね.是非,後輩達に引継いで,毎年遠征ー毎年1000名以上の来場者の記録も引継いで行って欲しいものです.
昭和32(?)年春に五月祭にあたり,私は統一テーマとして「放電現象」を提案し,採用され実行されました.何と云っても目に見えるし,色々なデモができると考えたからです.言い出しっぺの私は,核融合を提案して米大使館からデモ用のパネルを借り出し,放電記録紙を使う魚群探知機を日本無線から借り出してきて,室内での反射が記録される様子をデモしました.良い思い出です.
話しは変ります.当系の進学者の減少はOBとして,残念至極です.現在の多くのハードウエアは電気系技術を用いています.また,ソフトウエアは今では全ての学生に必須な技術です.電力?電子的系技術とソフトウエア系技術は現在のシステムの双対になる基幹技術です.これが最も力になるのは,各種のシステムであり,当系はシステムを指向する全学生の基地になれる筈です.(この両者を組みにしたものを組込みシステムと云います.これは所謂コンピュータ的応用を超えた発展を遂げている所です.)
今4年や3年の学生諸君は,どんどんと各種のシステムを目指して頂きたい.そして,10年20年後に花開く優れた種を拾って頂きたい.(今のブームを追うな.)種が芽生えて育ち,花開くのは時間も掛かるし,大変にしんどいことです.文字通りの荒野から開拓し収穫を得る過程は,その人自身の成長過程です.その成否は自分の腕に掛かっている.このような視点から見ると,そのシステムは,バイオでも,宇宙でも何でもあり得る.
同時に先生方の御願いしたいことは,先進的の名の元に狭い人間を育てないで欲しい.(これは全ての大学人の通弊です.)大きな夢を持って,システムに挑戦して,荒野を切り開くたくましいリーダの在り方を学生達に見せて頂きたい. 以上
コメント by 河野 善彌 — 2010年12月31日 @ 10:03
記事を投稿しました、学部三年の西田です。貴重なコメントを下さり、ありがとうございます。
先輩方が企業や大使館から機材を借り、組み合わせてデモをされていた拝読し、今では珍しくなっているのでとても驚きました。今年は後輩達に引き継ぎつつ、企画をより盛り上げていこうと五月祭に向けて準備を始めております。先輩方の企画力、熱意を学んで頑張ります。今後もこの場でご報告させていただきたいと考えておりますので、楽しみにしていただければ幸いです。
システムの重要性は、文系出身者も就職してから(作ることはないまでも)扱うことになった話なども聞きますし、あらゆる分野に浸透していますので、社会にまだ出ていないながらも感じます。電気系はシステムそのもの(ハード、ソフト、そして組み込みも)、様々な分野を支える技術を学べる貴重な場です。そのことがあまり(駒場で)認知されていないのは勿体ないことですので、アピールしていきたいです。
まだ本格的に研究はしておりませんが、卒論、修士という短い期間だけでなく、10年、20年後も見据え、いかに学んだことから種を拾って未開の領域へ踏み込めるか、という視点で将来を考えることが大切だと私も思います。未熟者ですが実践できるよう、今後も励みます。
コメント by 西田 祐木 — 2011年1月5日 @ 12:59