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  • ローマを歩く/大曲恒雄@クラス1955

     2002年6月ローマを訪れ3泊した。


    前にも書いたが(2010/5/16「ゴンドラに揺られて」)この時のイタリアツアー参加者は28人もいた。ローマの市内観光はまずヴァティカン博物館からで、本隊(?)の20人くらいが参加。
    小生は下記の理由で別動隊に参加、サン・ピエトロ大聖堂のドーム(クーポラ)上にある展望台に登った。

     我々の仲間では一番旅慣れしているH君が知り合いから仕入れた情報として「大聖堂のエレベーターを降りてから普通のビル3階分くらいの石段を登れば絶景を眺められる」と言うので付き合うことにしたもの。所が、この情報は全くのインチキで実際はその数倍に相当する高度差を克服する必要があった。しかも、石段の幅が狭くて急傾斜、上の方に行くと側壁が斜めに頭上に覆いかぶさって来るので体を斜めにし、しかも前屈みにしないと上がれなくなる。更に、人がやっと通れるほどの狭い螺旋階段や、もっと幅が狭くて中心の手すりがわりにロープがぶら下がっている螺旋階段もあり、まさに難行苦行の連続であった。上がるのに精一杯だったので写真やビデオを撮る余裕が無かったが、インターネットを検索したら写真入りのレポートが見つかったので紹介しておく。このレポートによれば石段は320段あるとのこと。
    $00A0$00A0 http://homepage2.nifty.com/hashim/roma/817/009.html

    ドーム.jpg$00A0
    $00A0サン・ピエトロ大聖堂の
      ドーム(クーポラ)

    $00A0
     苦労して登っただけにドーム上の展望台からの眺めは素晴らしかった。サン・ピエトロ広場を起点として反時計回りに一周し、じっくりビデオ撮影を楽しんだ。右の写真は降りて直ぐに間近から見上げて撮したためにドームが半球形に見えるが、実際は釣り鐘型をしている。なお、このドームの設計者はミケランジェロ、完成は1593年とのこと。
     所で、ヴァティカンはれっきとした独立国である。Wikipediaによると、ヴァティカン市国の面積は0.44平方キロで国際的な承認を受ける独立国としては世界最小、東京ディズニーランド(面積0.52平方キロ)より小さいそうである。
     別動隊はエマヌエーレ2世橋を渡ってサンタンジェロ城の近くまで足を伸ばした。この城は漬け物の樽のような形をしていて大変ユニーク。135年にハドリアス帝が自分の廟として建造したのが始まりで、その後歴代ローマ皇帝の墓となった。中世以降は要塞、法王の住まい、牢獄など様々な使われ方をしたそうだ。
     「真実の口」は映画「ローマの休日」で有名になった所。正体は、古代ローマ時代に使われていた下水溝のマンホールの蓋だったらしい。古代ローマ人のユーモア精神に敬意を表したい。
     トレヴィの泉は、肩越しにコインを投げると再びローマを訪れることができる、というエピソードから大変有名。トレヴィとは三叉路の意味で、泉の前から3本の道が延びているのがネーミングの由来である。設計はニコラ・サルヴィ、背後の宮殿を借景として取り入れ、海神ネプチューンとトリトンが躍動していて実に素晴らしい。

     スペイン階段も映画「ローマの休日」の舞台として超有名になった所。名前の由来は近くにスペイン大使館があるため。
    ガイドブックに次のような一文が載っていた。「イタリア人が設計し、フランス人が払い、イギリス人が徘徊し、今ではアメリカ人が占領する。」実際1725年にフランス大使の援助によって造られたそうである。フランスとしては、資金を出したのに「フランス階段」と命名できなかったのは大チョンボと言えるのかも知れない。
    階段前の「舟の噴水」は、昔テヴェレ川が決壊した際に小舟がここまで運ばれて来たとの故事に由来するとのこと。

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