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  • アートと歴史を訪ねる旅/西道夫@クラス1955

     前回は「駒場など思い出の旅」を紹介したが、今回はその旅の途中を上記表題でリポートする。


     1.松本市美術館:駒場での理一5Bクラス会後、新宿発17:00のあずさ号で松本へ行き、駅の東方500m程のホテルに宿泊。翌日は更に東方500mにある松本市美術館を訪れた。
    企画展示場では年間スケジュールによる展示をしているが、今回は時間も少ないので、常設展示場を見た。常設展示場では次の5種の展示がある。
       A.草間弥生-魂のおきどころ
       B.田村一男記念展示室(信州の山や高原の絵画)
       C.上条信山記念展示室(松本市出身の書家)
       D.池上百竹亭コレクション(正岡子規などの文人の資料を収集)
       E.細川宗英(松本市出身の彫刻家)作品アートと歴史の旅1.jpg
     今回の目的はAであった。前に「アートの直島」をリポートした際、屋外のアートとして、草間弥生の「かぼちゃ」を写真で紹介した。彼女は1929年松本生まれで、現在も松本で精力的に活動している。展示場では壁面を構成する作品とか通路が作品とか、兎に角素人にも楽しめるものである。なお、美術館の前庭にも彼女の作品が置かれている(写真)。
     他の展示ではCが印象に残るものであった。実は大阪でも日展入選作品の展示会があり、見ているが、「書」だけは何が良いのか判らず、全く興味が無かった。ここでは「書」の解説があり、書かれた文字と書体が書家の心とか気持ちを表現している由。文字の数も少なく、しかもその意味も当然判るので、大変有意義な観賞であった。
     2.歴史
     2-1.NHK大河ドラマ「天地人」の春日山
     松本から長野に行き、善光寺前で昼食後、ご開帳を見ようと思ったが、行列が長く、入場券売り場には1時間半かかるとの表示があり、お参りだけで用事の場所へ行った。翌日、普通列車で直江津に向かい、一つ手前の春日山で降りた。次の列車まで1時間20分あり、駅前にある交流館のおばさんに荷物を預かって貰い、大阪の新潟県観光物産案内所で入手した地図を頼りに歩き始めた。この辺は平地で、家もまばらに建っている程度。駅から真西に広い道路(謙信公大通り)があり、前方に春日山アートと歴史の旅2.jpgが見える(写真)。1kmで山裾を南北に走る加賀街道に至る。春日山へは別の道路があるが、今回は省略し、加賀街道を300mほど北に歩いて「春日山城ものがたり館」に着いた。ところが月曜日で休館、よって裏の広場にある春日山の模型を見た。どれが山頂か判らないような広がりのある山である。広場の北側は小高い山地で、ここに番小屋が1戸、再建されていた。構造的には掘立柱建物で奥行3間、幅2間、これが城の周辺に多数建てられていた由。ガラス窓は勿論無いし、障子も無し、何に使ったのか、想像をかきたてられる。春日山駅に戻り、直江津に向かった。
     2-2.同じく「天地人」の御館
     前夜のNHKで、丁度「御館の乱」が放映されたが、御館跡は直江津駅の西南西600m程の場所にある。今は記念公園(50m×50m)だが、当時は東西250m南北300m程だった由。この広さなら、相当大きな館等が造れたであろう。
     2-3.直江津の銘菓
     直江津駅に戻る途中、電信柱に大きな広告が巻かれていた。「銘菓継続だんご:駅前店」と書かれており、駅前通りを歩くと、直ぐ見つかった。店名は「三野屋」で、早速5串入り継続だんごを1箱購入。帰宅後、開けて賞味。白あんだけのだんごで、厚さ7mm、直径3cm程の分厚い円盤状で、これを4個並べて竹串で刺してある。素朴なお菓子であった。明治30年頃からのお菓子だが、名前の由来は長くなるので省略し、包み紙に書かれたものを紹介する。古いものには色々なストーリーがあることを知らされた旅であった。     以上

     直江津の駅に着いた。港の駅なり。駅のそばで団子を買った。
      「この団子の名前は何といふんですか」
      「へえ継続だんごです」
      「継続だんご……団子が続いているからですか」
      駅の待合所に腰かけて白い継続だんごを食べる。あんこをなめてゐると、  あんなにも死ぬる事に明るさを感じていた事が馬鹿らしくなって来た。
             林芙美子著「放浪記」抜粋
    1件のコメント »
    1.  (補足)西君からの知らせで、日経新聞5月13日の夕刊に、「謙信の居城春日山」の記事があることを知った。私は日経新聞を購読していないので、後日図書館へ行きその新聞をコピーしてきて読んでみた。地図が載っていて、西君がどの辺を歩いたかがよく分かった。読んでいない人は一度読んでみては如何でしょうか。

      コメント by 高橋 郁雄 — 2009年5月26日 @ 12:28

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