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  • ECO・脱炭素化・省エネ?(その2)/吉田進@クラス1955

    昨年の10月6日号に投稿した件のその後を報告したい。


    拙宅のエネルギー源の一つとして従来のガス給湯器に代えてガスによるマイホーム発電併用の給湯器を設置し、いくらかでもエコに貢献できたかという問題であるが、電力会社とガス会社の年間受給量全体の実績が分ったので、設備変更前2年間の場合と比較した(ちなみに拙宅では灯油は使用していない)。
    前々年(変更前)をそれぞれ100%とすると次のような結果となった。
                $00A0$00A0$00A0$00A0$00A0 $00A0電力     $00A0 ガス
    前々年(変更前)     100      100
    前年(変更前)      104.7     80.7
    変更後対前々年     99.8     108.4
    変更後対前年      98.2     134.5
    この結果からは電力消費はガス発電により微減の効果があったが、ガスは増え方が大きいといえる。また、拙宅では暖房にガスを利用(浴室は給湯ファン、その他はFFヒーター)しているので、気候や生活パターンによる消費変動が大きいように思える。床暖房のように給湯の使用が多いとか、入浴も毎日というような家では、もっとガス発電の効果が大きいのかも知れない。この設備には学習機能があり発電は自動運転が有効と称しているが、規則的に利用しないとどこまで効果があるか疑問に思っている。
    さて、この結果からエコに対する影響をどう考えるか。ガス会社の資料によるとエネルギーの搬送効率はガス100%、電力37%という。改めて送電損失がそんなに大きかったかという気もする。一方、ガスによる燃料電池発電も実用試験が行われているらしいので、その結果も知りたいものだ。地域の知人とこんな話をしていたら、その人の主催する集会でエコと生活に関する話をして欲しいと依頼されてしまった。その準備として、もう少し色々広く調べてみたいと考えているところである。

    2 Comments »
    1.  搬送効率の電力37%と云うのは送電損失よりも、発電所の熱効率までも含めてしまっている様です。ガス会社の牽強付会的主張。
       マイ・ホーム発電のガス・エンジンも熱機関である以上、燃料の発熱量を100%利用は出来ません。(熱力学の第二法則)多分、排熱はお湯で回収しているのでしょう。
       吉田兄のお宅では、設備投資後の全エネルギー有効消費量が増えている、即ち生活が豊かに成ったのでは無いでしょうか。その点を差し引いて、純粋な省エネ効果だけを計算するのは、なかなか大変ですね。

      コメント by 寺山 進 — 2009年2月10日 @ 11:06

    2.  寺山兄、コメント有難うございました。ガスエンジンの件、ある資料ではエネルギー搬送効率が既述の通り電力系対ガス系が37%対100%とあり、ご指摘のように比較に問題ありなのですが、ガス会社のホームページに次の記述がありました。1次エネルギー消費効率は、末端で電力系37%、マイホーム発電77%(電力として20%、熱として57%)。これにより二酸化炭素排出低減効果があり、使い方で家庭経済にも利点ありということのようです。
       最近エネファームという統一名称で、ガス会社系、石油会社系の燃料電池による、コジェネレーションシステムのPRが見られるようになりました。5月頃発売とのことですが、金額はソーラー発電に匹敵するほど高いようです。その資料によると、エネルギー利用効率は78%とあり、ガスエンジンと変わらない数字になっています。原料がLNG,LPGである以上二酸化炭素排出があるわけで、ガスエンジンとの比較を知りたいと考えています。

      コメント by 吉田 進 — 2009年2月16日 @ 11:14

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