小林久志氏C&C賞を受賞
区>会員, 記>ニュース (C&C賞, class1961)
電気工学科1961年卒(同修士1963年卒)で、現在プリンストン大学シャーマン・フェアチャイルド名誉教授、かつFriends of Todai, Inc (東大友の会) 理事長の小林久志氏が2012年C&C賞を受賞した。受賞の対象となった業績は「情報記録の高密度化・高信頼化方式、ならびにコンピュータおよび通信ネットワーク・システムの性能評価のための解析的手法の発明、実用化に関する先駆的・指導的貢献」である。
C&C賞はNEC C&C財団(佐々木元理事長、電気1959年卒)がC&C技術分野、即ち情報処理技術、通信技術、電子デバイス技術およびこれらの技術が融合する技術分野の開拓又は研究に関する功労者を顕彰するものであり、毎年、原則として2件に対し贈呈される。(C&C受賞者)
2012年度のもう一組の授賞は、「地上デジタル放送伝送方式ISDB-Tの研究開発に関わる主導的貢献」 をした早稲田大学 客員教授の山田 宰氏、NHK放送技術研究所の黒田 徹氏、高田 政幸氏の三氏に与えられた。授賞式は2012年11月28日にANAインターコンチネンタルホテル東京にて行われ、佐々木元(1959年電気)理事長より、表彰状、C&C賞牌と賞金とが贈られた。(表彰式典の模様)
小林氏が米国IBM中央研究所において1969-1971年に発明したPRML(パーシャル・レスポンス符号化、最尤度復号化)と呼ばれる高密度高信頼度のデジタル記録方式は、IBMスイス・チューリッヒ研究所での実用化研究を経て、1990年にIBMが発表したハード・デイスクに採用されて以来、殆どすべてのデジタル磁気記録製品およびCD、DVD等の光学的記録システムに採用されており、小林氏は2005年にチューリッヒ研究所のドリヴォ(Dolivo)氏とエルテリオウ(Elteriou)氏等と共に、ドイツのエデユアルド・ライン財団のテクノロジー賞を受賞している。(エデユアルド・ライン賞授賞式の模様)