• 最近の記事

  • Multi-Language

  • モロカイ島/斎藤嘉博@クラス1955

     あけましておめでとうございます。今年も大曲、高橋両兄のお世話で、みなさまとこのブログでお話しができるのを楽しみにしています。


      晴れた空、そよぐ風と岡晴夫が一世を風靡したハワイ航路。歌が発表された昭和23年には7日間かかった航海もいまは飛行機で7時間。東南から西北へと連なった八島の中で私の好きなのはビッグアイランドの愛称で知られるハワイ島です。面積はほぼ四国の半分。おおきいだけあってゆったりとした気分が島中に漂っています。しかもその島には4200mを超える山が二つ。さらにその南に火の女神ペレが司る活火山、キラウエアがあるのですから。
      一昨年の二月のこと、「まだ行ったことがないのでモロカイ島に行ってみようか」と、そのハワイ島から足を伸ばして3泊のエクスカーションを試みました。ハワイに精通されている諸兄でもこの島に行かれた方は少ないのではないでしょうか。ハワイ島からたかだか200Kmしか離れていない島ですが、直行便はなく、一度ホノルルを経由しなくてはなりません。コナを午後1時過ぎに出発したのにハワイ航空のホノルル出発便が遅れて、島に着いたのは7時すぎ。初めての真っ暗な道をレンタカーで走ってやっとホテルを見付けたのは8時近くになっていました。その夜は金曜日でホテルのステージでは丁度フラショーが開催され、多くの客でにぎわっていました。
      モロカイ島はオアフ島とマウイ島の間にある東西ほぼ60Km、南北は狭いところで10Kmほど、淡路島を一回り大きくした赤茶けた感じの島です。道路はしっかりしていますが信号は島の中心地マウナカカイに一か所だけ。ホテルはバンガロー風、朝明けてみると足元が海辺。すぐ南にラナイ島が浮かんで見えていました。さっそく45分ほど、車の交換もままならない崖淵の道を、島の西端にあるハラワ渓谷へ走ってみました。旅行書に言う秘境というほどの神秘さはありませんが、南にラナイ島、東にマウイ島を望む、きれいな砂浜。さすがに訪れる人も少なく、のんびりと自然を楽しむには格好の場所でした。
      とって返して島の中ほどにあるゴルフ場で明日のプレーを予約。というと素敵ですが、クラブハウスはトレーラーシャック。おじさんがひとりで番をしていて、「ああ何時でもいいですよ、来たら好きなときにスタートしてください」とのんきなもの。それじゃあ明日の朝と約束して車を北に島の端まで走らせ、この島のポイントであるカラウパパへ。この小さい半島はかつてハンセン病患者が隔離されていたところ。周囲が200mほどの高さの断崖に囲まれたちいさい砂地に患者の隔離施設があったとのこと。いまでもそこへの車道はなく、ミュールバックツアーがアクセスの唯一の手段。悲しい歴史の一齣です。
      翌朝8時にゴルフ場にいってみました。もう何人かのひとがプレーを楽しんでいましたが、この9ホールのコース、どこがフェアウェイでどこがラフだかわからないくらいのもので、グリーンも手入れがいいとはお世辞にも言えないような。

      それでも適当にアップダウンあり、谷越えありでまあ私たち程度のプレーにはご愛嬌。とのんびりプレーをしていましたら、先ほどまで晴れていたのにポツポツと雨模様。まあたいしたことはなさそう、むこうには青空が見えているし、と思っていましたらまったく思いがけずに西の空にきれいな虹が。オイ!アレ!としばしその美しさに目を奪われていました。 モロカイ島1(虹を背にショット)(30%).jpg
    虹を背にショット

      そうだあの虹を超すショットをと思いながら、逆の方向に打つのはこのコースでもさすがに気が引けると考えているうちに虹はそっと消えていきました。レインボーステートでの思わざる幸せなハプニングでした。
      午後はハンモックでのんびりと昼寝。そして翌日は赤茶けた島を西の端、マウナロアの街を通ってパクハクビーチまで走ってみました。コンドミニアムなどあるリゾート開発地で海岸はきれいな砂浜、すぐ北にオアフ島を望むよい場所です。

      前述の虹のゴルフ場に近いクアラプウの街のはずれにマカダミアナッツファームがあります。農場といってもわずか1エーカーの小さなもので、前を通り過ぎてもそれに気付かなかったほど。ここに50本のマカダミアナッツの樹が植えられていて、農場の主はプアディーさんという、なにかバック・トゥー・ザーフューチャーにでてくるドックといった感じのおじさん。 モロカイ島2(マカダミアファームで)(30%).jpg
    マカダミアファームで

      これが大変親切で、木の様子を細かく説明してくれました。この農場の特徴は樹の成熟が順になるように管理されていて、花芽のときから成熟した実になる様子全体を今の時点で見ることが出来る仕組み。そして最後に「こうやって実を割るんだ」とギロチンのようなカッターで実を割って食べてごらんと差し出してくれました。どんな果実でももぎたてはおいしいもの。このマカダミアもなるほど東京で食べるチョコレートのマカダミアとは一味違う香りでした。小さなショッピングコーナーでマカダミアの蜂蜜を買って、またネ!とさよならしましたが、もう再び来ることはないでしょうネ。
      狭いながらもたのしい、虹の印象が強く残った島の3泊ツアーでした。

    コメントはまだありません »
    Leave a comment

    コメント投稿後は、管理者の承認まで少しお待ち下さい。また、コメント内容によっては掲載を行わない場合もあります。