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  • 新任のご挨拶/関谷毅

    平成22年7月16日付で電気系工学専攻の講師として着任いたしました関谷毅と申します。

    長い歴史と伝統を誇る東大電気系の教員として教育・研究に携わる機会を頂き、ここまでお導きくださいました先生方に心から感謝を申し上げます。東大電気系のさらなる発展に貢献できるよう精一杯努力いたします。

    私は平成7年(1995年)に大阪大学基礎工学部物性物理工学科へ入学し、鈴木直先生にご指導を賜り、固体材料の物性理論を学び、研究活動のはじめの一歩を踏ませていただきました。平成11年(1999年)に同学を卒業いたしました後、東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻へ進学し、東京大学物性研究所の三浦登先生、長田俊人先生にご指導を賜り、100Tを超える超強磁場における高温超伝導体の電子状態の研究に従事してまいりました。 平成15年(2003年)に博士課程を修了し、博士(工学)の学位を取得した後、東京大学大学院工学系研究科量子相エレクトロニクス研究センターの染谷隆夫先生のもとで助手・助教をさせていただき、一貫して有機材料を用いた柔らかい電子デバイスの開発と物性評価の研究に従事してまいりました。平成21年(2009年)に電気系工学専攻へ移り、現在も継続してこれらの研究を進めております。

    現在私は、有機材料の多様性、多機能性を応用した柔らかい電子デバイスの研究開発を行っています。これまでの研究で、有機材料が自己組織化する性質を応用したフレキシブル有機フラッシュメモリ、ゴムのしなやかさを応用した伸縮自在な有機ELディスプレイ、置くだけで電力や情報を伝送できるインテリジェントシート、など有機エレクトロニクスの応用研究を行ってきました。これらの開発を行う上では、材料合成、回路設計、作製プロセス、集積化技術を教えてくださった染谷隆夫先生、桜井貴康先生、高宮真先生をはじめとする先生方、共同研究者、学生達、大学院時代に装置開発技術、物性計測技術を教えてくださった三浦登先生、長田俊人先生をはじめとする先生方、先輩方、学部時代に固体物性理論を教えてくださった鈴木直先生をはじめとする先生方、先輩方のご支援なくしては、成し遂げることができませんでした。すばらしい指導教員、先輩、研究者たちとの繋がりの中で、新しい電子デバイスをつくり、ともに感動して喜び合うことを教えていただきました。このようなすばらしい経験を、電気系で学ぶ多くの学生達に伝えてきたいと思います。

    これまで歩んできた様々な研究分野で培ってきた知識と経験をフルに活かし、学際的な研究を行いたいと思います。さらに、幅広い視野のもと、科学技術に熱意を持って取り組む次世代を担う人材育成を進めていきたいと思っております。今後ともご指導ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

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