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  • 日本の工学研究・技術教育の礎を築いたヘンリー・ダイヤー(Henry Dyer)/電気系図書委員会

    東京大学工学部の前身、工部省工学寮工学校(1877年、工部大学校に改称)の初代都検(校長)となったスコットランド出身のヘンリー・ダイヤー(Henry Dyer)は、1873年(明治6年)に24歳で来日。8人のイギリス人教師(電信のウィリアム・エアトン(William Ayrton)教授はその一人)と共に日本の工学研究・技術教育の礎を築いた。理論のみならず実験・実践の技術教育を目指し、その後の技術立国日本の礎を築く。1882年、10年に及ぶ日本滞在を終えスコットランドに帰国し、グラスゴーで工学教育に尽力。

    日本に関する著書「Dai Nippon: The Britain of the East」は、平野 勇夫訳『大日本 技術立国日本の恩人が描いた明治日本の実像』の邦訳版があり、現在古本として入手可能。英語版は電子書籍(Kindle版)として現在入手容易。

    経緯について:

    真鍋舜治氏(昭27卒)から、工部省工学寮工学校、そして工部大学校の学頭として明治初期の日本の技術教育の基盤の確立に尽力されたHenry Dyer先生(1873年から1882年まで日本滞在)が、日本に関してまとめたすばらしい図書があるとのご教示をいただいた旨、堀洋一名誉教授からご連絡いただきました。

    それを受け電気系図書委員会でも対応を議論をいたしました。その結果、電気系同窓生にも広く紹介するのが良いとのことで、同窓会活性化WGにもご賛同を得ました。これを踏まえ、ここにHenry Dyer先生の書籍情報の御紹介をさせていただきます。電子版は簡単に入手できるものですので、この機会にぜひ一度ご一覧ください。

    2 Comments »
    1. Henry Dyerの事は聞いたことがあります。英語版を入手し読んでみます。少しまえ東大に行く機会があり、昔の3号館が建て替わり、電気系も移動したことを知りました。不易流行です。

      コメント by 森下眞夫 — 2021年8月8日 @ 16:27

    2. Dyer先生は「Dai Nippon the Britain of the East」 を1904年に、「Japan in World Politics: A Study in International Dynamics」を1923年に出版されましたに出版されました。

      Dai Nipponで印象に残った所は、桂首相が「日露戦争は国家間の戦いであり個人のものではない。ロシヤ人の身辺の安全を確保せよ」と命じたことです(原文p419,邦訳p499)。明治の人は本当に偉かったと思います。

      World Politicsでは、第1に東回りのキリスト教「景教」の記述があったこと(p31)。第2に伊藤博文が1901年にNew York City のMetropolitan Clubで次のような演説をしていること(p169)「….I consider it a noble mission of our country to play the part of international broker in the further maintenance of the peace of the Orient.」を紹介し、広い意味でのキリスト教文明が普遍的なもので、ヨーロッパとアメリカに限定されたものではないだろうとのべていること。

      第3に、本の最後(p418)で次のような記述があることです。「In the past Great Britain has, on many occasions, led the world in progress. ……as conditions evolve, with the United States of Europe on one side of glove and the United States of America (including both continents) on the other, and with Japan on the Pacific Ocean to act as reconciler of East and West, not only would the peace of the world be secured, but national prejudices, jealousies, and animosities would disappear, and the highest dreams of humanity be realized.

      Dyer 先生は理学・工学だけでなく、歴史・宗教・哲学にも詳しく、このような本が書けたのでしょう。真の専門家は一つの領域だけではなく、幅広い知識が必要です。若し「Japan in World Politics」が1923年頃日本で翻訳され出版されていたら、太平洋戦争は起こらなかったのではないでしょうか。日本では本当に良い本は出版されません。原書を読むことが大切です。

      コメント by 真鍋舜治 — 2021年8月18日 @ 17:26

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