新任のご挨拶/八井 崇
平成20年4月1日付けで工学系研究科電気系工学専攻の准教授に着任いたしました。まず、経歴を紹介させていただきます。慶應義塾大学理工学部電気工学科を平成7年(1997年)に卒業後、東京工業大学大学院総合理工学研究科において、平成12年(2000年)に博士号(工学)を取得致しました。学部時代には佐々木敬介先生ご指導の下、有機非線形光学の研究を行いました。大学院進学後には、当時東京工業大学に在籍されていた大津元一先生(現電気系工学専攻 教授)ご指導の下、近接場光を用いた超高密度・超高速光記録再生の研究を行いました。博士取得後には科学技術振興機構(JST)の創造戦略的創造研究推進事業 創造科学技術推進事業(ERATO)大津局在フォトンプロジェクト(2000年~2003年)、およびJST SORST(代表:大津教授、2003年~2008年)において研究員を勤めておりました。
現在の専門は、ナノ寸法光デバイス、ナノ寸法光加工を実現する技術である「ナノフォトニクス」です。今後、近接場光の特徴とナノ物質の持つ自己組織的な特性を活かし、社会にとって重要な「自然、環境と光科学技術の共存」を可能にする新物質・デバイスの創製を目指しております。
JST研究員時代の2007年1月より研究拠点が浅野地区に移り、既に一年以上が経ちました。移転に際し、諸先生方の多大なるご協力を頂き無事移転を行うことができました。お骨折りいただきました諸先生方に改めてお礼申し上げます。移転後は、これまでにも諸先生がたから様々なご助言を頂く機会に恵まれ、私自身の研究の幅が広がったのではないかと実感しており、感謝の念に堪えません。
赴任したばかりで勝手が分からず、至らない点が多々あるかと存じます。今回ご縁がありまして、輝かしい歴史ある東京大学電気系の一教員として研究・教育に携わる機会を与えていただくこととなり、その幸運に感謝いたしますと共に、さらなる発展へ向けて微力ながらお手伝いをさせていただけるよう邁進したい所存で御座いますので、これからもご指導・ご鞭撻を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。
(平成7年慶應義塾大学卒 工学系研究科電気系工学専攻 准教授)