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  • 中国西安便り(1)/柳父 悟

    まえがき

    私は現在西安交通大学に教授として勤めています。4年前東京電機大学の定年の時期に福島原子力発電所の事故が起こり、日本のエネルギー政策に怒りを感じていました。

    中国は今大発展期を迎えています。私が企業に勤めていた頃(1970年代)度々西安に来ましたが、当時は、今は立派になっている大雁塔は崩れ落ち、人民服姿で自転車に乗り行き交う人々は、今や綺麗な衣服をまとい自動車を乗り回す人々に大変身を遂げました。

    その変身振りにすっかり感心しています。私は人生最後を”孫の孫まで中国と仲良く付き合う法“を考えることに固執してその方法を調査するためにここ西安に来ました。

    今のところ有効な方法は見つかっていませんが現地に住むことで分かった数々の体験をお伝えできればと思っています。

    西安交通大学の様子

    それでは折角なので西安交通大学の話をする。この大学は全体で見れば日本の大学より古く中国の広大な領土に展開している交通網充実の為に設立されたと聞いている。今後発展する大学をイメージしている。戦後発展期に私と共同行動作業をしてきた王李梅教授の電気工学の学生であった人が現在の学長であり、新進気鋭の人である。日本に何回か来ておられたが世の中を良く見ておられ東京電機大学の私の研究室にも来られた。

    西安交通大学の最近の現状を説明する。最近では巨大な大学になり、緑の豊かな大学に変身した。宿舎から学内の勤め先には緑の中を通って行っている。図1のキャンパスには桜の公園や5000m²もある牡丹園も含まれている。

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    図1私の研究室のそばの公園

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    図2 牡丹園の一部

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    図3 実験室の全面

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    図4実験室

    私の研究室の周囲を示すが小鳥のさえずる緑の豊かな世界である。ここで行われるのが高電圧大電流工学である。ここで大電流の言葉に注意してほしい。電力工学を勉強するのに大電流を無視してはならない。電流と電圧の積が電力である。

    図5は学長室などある管理棟、図6は図書館である。私の居住区から研究室まで鳥がさえずる中を通っていくが真に別世界にいるようである。

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    図5 管理棟

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    図6 図書館

    教授室も信じられない驚きの世界である。これだけの世界で終わるのではなく、3kmは離れたところに新キャンパスができており私の専門でない超伝導の技術もやろうとしている。図7と図8に新しいキャンパスを示す。ところで別に私の専門ではないが超伝導技術は日本では無理と思っている。

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    図7 新設キャンパスの一部

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    図8 新設キャンパスの一部(ここにも私の超伝導研究室がある)

    医学部も増設され、市内に点在している。このように中国では無限に大学が増設されている。西安市内には山ほど大学があるがいずれも大きくなりつつある。人口は日本の約10倍なのだからどんどん大学を建てている。ただし内部の設備はそれほどでない。

    中国の大学は多くの場合、学生寮が同時に建設され、大学院では8名が一つの部屋に入れられる。食堂や買い物をする店もこの4年で随分大きくなった。

    私は東京の長津田に住んでおり、東京工業大学の建設を見てきた。それが建屋だけでなく全体の敷地がいとも簡単に別に増設されるのを見て大変驚いた。

    この様に我々日本人が想像できないような規模と速度で発展している中国と、敵対するのではなく共存共栄する世界を模索していかなければ明日の日本は無いと考える。

    1件のコメント »
    1. 柳父 悟 先生
      素晴らしい.

      マイラ

      Comment by erzada maira — 2017年5月9日 @ 02:50

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