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  • 時間差聴講/相田仁

    遅まきながら昨年8月に我が家でもハードディスクビデオレコーダーを購入した。以来約9ヶ月になるが、家族に最も重宝されているのが、ランダムアクセス・消去が簡単にできるようになった点である。これまではビデオテープ上での番組の配置を頭の中で考えて、「2つ前の番組」というようにアクセスし、うまくいかないことも多かったのだが、サムネイル画像を見ながら容易にかつ間違いなくアクセスできるようになった。第2に予約が便利になったことである。これまでもG-コードは使えたが、打ち間違えていないかよく確かめないと、ちゃんと録画されるかどうか心細かったが、画面上に表示される番組表の中から選択すれば良いので、間違える心配がほとんどなくなった。第3に、画質の良さとテープ容量を気にしなくて良くなったことが挙げられよう。これまでは番組を録画しようとすると、まず空いているテープを探すことから始める必要があった。安い120分のテープしか買わないので、2時間を超す番組だと、画質を犠牲にして3倍モードで録画していたが、ハードディスク容量が400GBもあるので、標準モードでも175時間の番組をため込むことができ、画質も16年選手でフォーカスが甘くなっている我が家のテレビでは、再生画像ともとの画像の違いを見分けることはできない。

    大学の講義も録画されてインターネットで見ることができるものが増えてきている。東大の例で言うと、早かったのは情報学環・学際情報学府のiii online(http://iiionline.iii.u-tokyo.ac.jp)で、学生アルバイトを使い、講義の行われた日のうちにビデオを公開している。世界に向けて東京大学の講義資料を公開する「知の開放」OCW(Open CourseWare)でも、岡部先生の電子基礎物理学 I(http://ocw.u-tokyo.ac.jp/course-list/engineering/fundamental-physics-for-electronics-I-2005/index.html)など、一部の講義のビデオが公開されている。かく言う私の講義も、工学部共通科目として開講している情報工学概論Aのビデオ(コマ送り)が、授業を欠席した学生や自習用に工学教育推進機構のプロジェクトとして、先日から公開されている(http://todaitv.ep.u-tokyo.ac.jp/contents/lecture/aida_hitoshi/001/index.html)。ビデオが公開されたことで、普段の授業はどうなったかというと、出席者が少なくなった。出席をとることをやめたのが最大の理由だとは思うが、朝1限の講義にがんばって出るよりも、楽な時間帯にビデオを見る方がよいと学生たちが「時間差聴講」を決め込んだのだろうか。欠席した学生がちゃんとビデオを見て勉強しているのかどうか、期末試験の受験者数が今から楽しみである。

    ※昨年このコラムに書いた万歩計は、昨年11月22日にめでたく1000万歩を達成して表示が0に戻った(QuickTimeムービー: 2.7MB)。なお、本専攻協力講座の中山先生も同じ万歩計を使っておられ、私より先に「気がついたら1000万歩を超していた」とのことなのでご紹介しておく。

    (相田 仁:新領域創成科学研究科基盤情報学専攻・教授)

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