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  • 新任のご挨拶/竹中充

    平成19年(2007年)4月1日付けで工学系研究科電気工学専攻の講師として着任いたしました。長い歴史と伝統を誇る東大電気系の一教員として研究・教育に携わる機会を頂き、大変光栄に存じます。重大な責務を感じる毎日ですが、東大電気系のさらなる発展に向けて微力ながらも努力精進する所存でございます。

    私は平成10年(1998年)に多田・中野研究室の卒論生として電子工学科を卒業し、その後も中野先生のご指導のもと、平成15年(2003年)に博士の学位を頂きました。その間、一環してIII-V族化合物半導体を用いた光デバイスの研究に携わってきました。博士修了後は、平成15年4月より平成19年3月までの間、中野先生・荒川先生がリーダーを務められた「フォトニックネットワーク」プロジェクトに博士研究員として参加し、全光デバイスおよび光ネットワーク応用に関する研究開発に携わる機会に恵まれました。

    現在は、高木信一教授と共同で研究室を運営させて頂いており、Siをプラットフォームとした半導体デバイスの研究に取り組んでおります。Siデバイスの微細化による性能向上の限界が近づき、”More Moore”, “More than Moore”, “Beyond CMOS”などの標語が飛び交う昨今、大学発のイノヴェーションが強く求められていると思われます。このようなチャンス溢れる時に、大学で研究をさせて頂く機会を得たことを非常に幸運に感じております。III-V族半導体を通じて培った知識や経験を生かし、Siをベースにした半導体デバイスの新たな研究領域を開拓することに貢献できればと思っております。

    思い返せば、卒論時代に「一番難しいよ」という中野先生の売り文句を買ってしまい導波路型光アイソレーターの研究に取り組んだのが、研究者としての第一歩でした。その後もチャレンジングなテーマに携わり、研究は困難の連続でしたが、苦労した分は必ず報われてきたと思います。光デバイスと電子デバイスという異なる研究分野を経験するチャンスを頂いたことで、チャレンジング精神を再び奮い起こし研究に取り組んでいきたいと思います。それと同時に、講義や研究室での指導を通じ、新しいことにも臆することなく挑戦し自らリーダシップを発揮できる学生を育て世に送り出すことで、社会にわずかながらでも貢献したいと考えております。

    若輩者ゆえに至らぬ点も多々あるかと存じますが、これからもご指導・ご鞭撻を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

    (平成10年東京大学電子工学科卒 大学院工学系研究科 電気工学専攻 講師)

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